エペソ人への手紙6章1~4節
1 子どもたちよ。主にあって両親に従いなさい。これは正しいことだからです。
2 「あなたの父と母を敬え。」これは第一の戒めであり、約束を伴ったものです。すなわち、
3 「そうしたら、あなたはしあわせになり、地上で長生きする。」という約束です。
4 父たちよ。あなたがたも、子どもをおこらせてはいけません。かえって、主の教育と訓戒によって育てなさい。
出エジプト記20章にモーセの十戒が記されていますが、その構成は、第一戒から第四戒までは神と人との関係について、第五戒から第十戒までが人間関係についての戒律となっています。本日の説教箇所でもあるエペソの手紙6章2~3節に引用されている御言葉は、その内の第五戒、すなわち人間関係における第一番目の戒めです。子どもにとって尊敬すべき、従うべき対象はまず誰よりも両親です。コロサイ書3章20節でも「子どもたちよ。すべてのことについて、両親に従いなさい。それは主に喜ばれることだからです。」と記されています。また主イエス様も、「・・・ナザレに帰って、両親に仕えられた。」(ルカ2章51節)とあるように、イエス様も両親を心から愛し、仕え、従いました。このように両親を敬い、従うことは、幸せなことであり、祝福なのです。
しかし、一方で親も子を育て、教育することが求められます。親は子を愛し、受け止め、そして人生の良き模範とならなければいけません。特に大切なのが父親の役割です。「父たちよ。あなたがたも、子どもをおこらせてはいけません。かえって、主の教育と訓戒によって育てなさい。」(4節)母ではなく、父です。新共同訳では「父親たち、子供を怒らせてはなりません。主がしつけ諭されるように、育てなさい。」とあります。単に父の権威を振りかざして、厳しくしつけるのではなく、主イエス様がされたように、子を養い、教育し、諭しなさいというのです。その根底には深い愛情が必要です。子のためにいのちを捨てる覚悟が必要です。例え子どもが失敗しても、上手くいかなくても、親の理想とはかけ離れていても、主イエス様の愛情を持って、忍耐を持って、教え、訓戒することが大切です。このような親の深い愛によって育たれてた子は、親を通し、特に父親を通し、父なる神の愛を知るのです。子の信仰生活に多大なる良い影響を与えるのです。父なる神に対する健全な信仰を子が持つなら、「権威」というものを正しく理解します。自然と従いの心を持つようになります。あなたの親子関係はいかがですか。
親を責める前に、子を責める前に、まず自分はどうでしょうか。
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